よくあるご質問

「永代経」ってどういうこと?

「永代経」は、「永代経」という名前のお経があるわけでも、故人を「永代供養」するためのお経でもありません。

お寺は、これまで多くの先人の方々からのお布施など、様々な形のお支えによって今日まで護持されてまいりました。それはひとえに、恩栄寺を中心として、多くの方が仏縁に触れ、仏法が広まり、それが「永代」に渡って続きますようにという願いが元になっているものであると思います。ですから、「永代経」の「永代」というのは、お寺を中心に仏法が「永代」渡って広まりますようにという願いが表された言葉になります。

当山では6月と9月(秋のお彼岸と併要)に「永代経法要」をお勤めし、これまでお寺を支えてくださった私たちの先輩たちに思いを馳せ、先輩方々が喜び、私たちにも聞いてほしいと願ってくださっている教えに出会わせていただくご縁としております。そしてそれをまた次世代にも、その次にも、永代に渡って繋げていこうという願いの元でお勤めをする法要です。

また、葬儀の後に「永代経」と呼ばれるご懇志がございますが、上記のような願いの元、お寺を未来に向けて護持していくために皆様から大切にお預かりいたしております。そして、そのご懇志をお預かりした証、一つのお礼の形として、亡き方を偲びつつ共に仏法に会わせていただくのが、葬儀の後にお勤めをする「永代経開闢(かいびゃく)法要」になります。

お布施っていくらすればいいの?

皆様からお参りの際にお預かりいたします「お布施」も、永代経懇志と同様、お寺の護持のために使わせていただくものです。「布施」ですから、原則として、お寺の側で金額を決められるものではなく、皆様のお気持ちとしてお願いをするものになります。

それでもどうしてもどれくらいの金額であればいいのか知りたいという方は、お寺にご連絡いただければ、あくまで目安とはなりますが、ご相談させていただきます。

法事って何のためにするの?しなきゃいけないの?

「ご法事」は亡き方を偲ぶ大切な機会です。どんな間柄であれ、縁ある方々は自分自身にとって欠かすことのできない存在でありますし、亡き方を偲ぶ中に、自らが「今ここ」にいることの不思議さに目を向けつつ、亡き方とのご縁を改めて見つめる上でも、大切な意義のある法要です。

また同時に、「仏事」としてお勤めをするわけですから、自分自身が仏教の教えに出会う機会であるという意義もございます。仏教に出会う、ということは、上述したように自らが「今ここ」にいることの不思議さに目を向けると共に、自分自身のこの命の向かう先について、仏教を指針として見つめていくことでもあります。

それは「死」というものを見つめるということでもありますが、仏教は私たちにとって最も大きな苦悩であるこの「死」の問題を解決していくための教えに他なりません。

亡き方とのご縁を偲び、自分自身の存在を見つめ、私の「死」の問題を解決していくための教えに出会う。

このようなことは、普段の生活の中ではなかなかできないことですし、指針となるもの無しにはかえって迷いを深めかねません。そのような意味で、ご法事という仏事を通して、その指針となる仏教に触れるというために、ご法事を大切にしていただけたらと思います。

「お西」と「お東」って何が違うの?

「お西」や「お東」は、正式には「浄土真宗本願寺派」と「真宗大谷派」のことです。

どちらも同じ、親鸞聖人(しんらんしょうにん)を開祖とする「浄土真宗」というグループに属しています。元々は一つでしたが、戦国時代に織田信長と和睦するか交戦を続けるかで意見が分かれたことが発端となり、今の京都・西本願寺の地を本山としたのが「浄土真宗本願寺派」、その少し東側に徳川家康から土地を譲り受け建立されたのが「真宗大谷派」のご本山となっております。

途中までは一緒だったわけですから、教えの上ではほとんど同じですし、用いるお経なども同じです。ただ、作法やお経の節などに違いがみられます。

ちなみに、石川県はお東さんのお寺さんがたくさんある地域で、お西のお寺は少ない地域です。


もし他にご質問や疑問などありましたら、お気軽にお寺にご連絡をいただければと思います。こちらに回答できることがございましたら、また掲載いたします。

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